桃舟の漢字ハウス第6回

お待たせしました。本日のゲストはこちらのお二方『従【したがう】』さんと『比【くらべる】』さんです~。

{2人同時に}はじめまして~。

はもりましたね(^^♪
では、簡単に自己紹介をお願いします。

では!!
僕達、生まれは甲骨文字になりま~す (^^♪
中国殷時代で生まれたので、約3,300歳です (^^♪

すばらしいハーモニーですね♪

実を言うと、お互いに背中合わせで見えないので、声だけでも合わせようと楽屋で話し合って決めたんですよ~(^_-)-☆
なので、ほめてもらえて嬉しいです~。

そうなんですね。
美しいハーモニー♪をずっと聞いていたいのですが、まずは『従』さんからどうしてこのような形になって生まれてきたのか教えてください。

では、僕から ^_^
僕が生まれたばかりの頃は左向きの『人』さんを2人並べたような形だったんだ。

 

甲骨文字(約3,300年前)

 

金文(約2,900年前)

 

いろんな時代を経て、今の『従』の旧字体である『從』になったんだよね。

 

旧字体(約1,500年前)

 

よ~く見てみて。右上に『从【ジュウ】』が見えるでしょ?

見えます、見えます!!

僕の旧字体「從」は、『彳【行人偏(ギョウニンベン)】』と『止』と『从』からできてるんだ。  

 

 彳+止+从

 

行人偏『彳』と『止』の漢字だけを合わせると部首の一つである『辵【チャク】』になるんだよ。

 

小篆(約2,200年前)

 

こちらの『辵』は後日、別の漢字さんが詳しく話してくれると思うけど、『辵【チャク】』は『辶【しんにょう】』になり、道を行くという意味の漢字になるんだ。
なので、僕は前の人に後ろの人が従って歩いて行く様子を表して『從』と書くんだ。
元々は「前の人の後に従って行く」という意味から、現在のような「従う」という意味になっていったんだよね。

最初は人の後について行くことから生まれてきたのですね。なるほど~!!
『従』さん、ありがとうございました!
では、次に『比』さん、お願いします。

僕『比』は『従』君とは逆の右を向いた人が2人並んでいる形なんだ。

右向きだとどのような意味になるのでしょう?

『従』君の場合、、、
人が2人いるとしたら、どちらかに従うような場面があったので『従』の漢字が生まれたわけだよね。
例えば、親に従う、上司に従う、先生に従う、先輩に従う・・・というように。
では、人が2人いたら他にどのようなことが思い浮かぶかな?

わたし、「世界で一つだけの花」の歌詞が浮かんできました。
「それなのに僕ら人間は~、どうしてこうも比べたがる~♪」

僕もその歌♪知ってるよ。SMAPの曲だよね。
人が2人並んでいる様子から「二つのものをくらべる」という意味になったんだ。
少し難しい話になるんだけど、僕たちは陰陽(いんよう)の二元性の世界の中で生きているんだよね。
例えば、男と女、光と闇、太陽と月、熱いと寒い、背が高いと低い、良いと悪い、ポジティブとネガティブ、できるとできない...。
昔から人と比較したり、比較されながら生きているのがよ~くわかるよね。
人が向上していく為、良い意味で比べるのであればいいんだけど、間違った方向にいってしまうと、比べること、比べられることでとても生き辛くなってしまうんだよね。
人はみんな素晴らしくて、唯一無二の存在なのに・・・。
まさに、「世界で一つだけの花」の歌詞で言いたいことだよね。

比較が行き過ぎるといじめや喧嘩や戦争になっていきますよね。

そうなんだ。切磋琢磨すると言うように、良い意味で比べて向上していくことは素晴らしい!!
でも他人の言葉や行動に振り回されている人が多いように思えるよね。
僕が言うのも何だけど、振り回されない方法があるんだよ。
それは・・・。

それは??

比較されたとしても、自分がしっかりと「他人軸(じく)」つまり自分以外に意識を向けるのではなくて、「自分軸」という自分に意識を向けていればいいってことさ。
我儘(わがまま)になりなさい!ということではなくて、自分自身にエネルギーを向けてほしいんだよね。

なんか難しいですね...

では、魔法の言葉を教えようか?
桃舟さんは困った時に心の中でどう思う?

そうですね~、「どうしたらいいんだろう」とか「何をしたらいいんだろう」って思ったりしますね。

それ、まさに僕が聞きたかった言葉 (^_-)-☆
そこに共通している言葉は「たら」だよね。
それは、もうすでに他人軸で考えてる証拠なんだよ。

確かに!!
では、どうしたらいいのでしょう?

あっ、また「たら」が出たね。

"(-""-)"

自分自身に言葉を向けてみたらどうかな?
例えば「私はどうしたいの?」ってな感じに。
そうすれば、自分に軸が向き、自分の心と一体になれるよ。

いい言葉ですね。
自分と自分が会話してるみたい(*^_^*)

その通り。
自分に軸が向いてくると、五感も研(と)ぎ澄(す)まされて直観も鋭(するど)くなってくるんだ。
そして、そこに何かワクワクするようなものがあれば、他のことは実は気にならなくなるんだよね (*^_^*)

あぁ~確かに。
ワクワクって良い言葉ですね。
私もワクワクしながら「書」を書いているので、本当に楽しくて!!
「楽しさワクワク無限大∞」が私のテーマです。

ところで、桃舟さんにとって「平和」ってどんなこと?

たくさんの笑いと感謝があることでしょうか。

多く笑うことと、色んなことに感謝をすることはとても大事なことだよね。
そして、僕が思うには差別がない世界、比べられることがない世界、が平和だと思うんだ。

確かにそうですよね。
平和大好き✌♡

{慌てながら}桃舟先生!!

ルシェルどうしたの?

そろそろ私達の現実世界に帰る時間が来てしまっただワン!!

え、もうこんなに時間が経っていたのね。  
『従』さん、『比』さん、恐れ入りますが次回の「桃舟の漢字ハウス」にもう一度お越しいただくことはできますか?

{同時に}もちろんです~(^^♪ スケジュールはばっちり空いてますし~(^^♪

ありがとうございます。
では、続きは次回の「桃舟の漢字ハウス」で。

桃舟先生~、急いでくださ~い。
戻れなくなってしまいます~(*_*;
あっ、最後に、『従』さんのプロフィールはこちらにまとめてあるだワン!

待って~、ルシェル~。

 

桃舟の漢字ハウス第7回は こちらになります。