桃舟の漢字ハウス第18回

お待たせしました。
本日のスペシャルゲストはこの方、『和(わ)』さんです。
そして前回に引き続き、『令』さんにもお越しいただきました。

桃舟さん、ルシェルちゃん、はじめまして。
わたくし『和(わ)』と申しますのよ。 (*^^)v

はじめまして!!

はじめましてだワン!!

この度は、新元号「令和」に選ばれましたこと、心からお喜び申し上げます。
確かもう20回目だと伺いました。

そのようですね。
私も数えてなかったもので、テレビで見て驚きましたのよ。 (^_-)-☆

本当、素晴らしいですね。
そして、『令』さんもご一緒にお越し頂きありがとうございます。

{泣きながら}桃舟さん、ルシェルちゃん、こんにちは~。

『令』さん、どうして泣いているのですか?

{感極まりながら}だって、令和元年の「今年の漢字」に選ばれたんですよ。
もう、嬉しくて、嬉しくて。 (*^^)v
この場を借りて、みなさんにお礼を言わせてください。
本当に、ありがとうございました。
昨年から私の人生が大きく開けた感じで、忘れられない一年になりました。

本当よかったですよね。
おめでとうございます。

桃舟さん、『令』さんはとても感情が豊かな方で、そこがまたとても魅力的で素敵なんですのよ。 (^_-)-☆

ほんと素敵ですね。
それでは『和』さん、自己紹介をお願いします。

生まれは西周(せいしゅう)時代〔紀元前(きげんぜん)1,100年頃~紀元前771年〕の青銅器(せいどうき)に鋳込(いこ)まれている金文(きんぶん)として生まれてきました。
年齢はおよそ 2,800歳 になります。

どうしてこのような形でお生まれになったのですか?

まずは金文と小篆をご覧ください。

 

<金文>

 

<小篆>

 

あれれ?
「口」が右にあるものと左にあるものがありますね。

はい、小篆のころは左に「口」があったのですが、どちらにあっても同じ意味を表していました。
実は今でも「和」の異体字として「咊」とう字があるんですよ。

異体字とは同じ意味・読み方を持つけど、字体が異なる文字のことだワン。
例えば、「万」-「萬」、「竜」-「龍」、「国」-「國」など、すごくたくさんあるんだワン!

へぇ、そうなんですね。

話を戻して、私の形の由来ですが、「禾」と「口」を組み合わせてできた漢字になります。
「禾」とは稲を意味することもあるのですが、わたくし『和』の場合は、軍門に立てる標識の木の形からきています。
「口」という字は、器を表す(サイ)からきており、(サイ)を置いた軍門の前で誓約して和平を結ぶことを表し、そこから「なごむ」「やわらぐ」といった意味になったのです。

軍門に立てる木ってなんでしょうか?
あと「口」は人の「口」ではないのでしょうか?

確かにちょっと難しいですよね。
軍門というのは、戦争を行う際に軍の司令官がいるところで、木はそこに立てる目印とお考えください。
「口」が器を表す(サイ)から来ていることを提唱したのが白川静先生で、そこからいろんなことが解明されていったのです。
では、隷書以降の文字についてもご覧ください。

 

<隷書>

 

<草書>

 

<行書>

 

<六朝楷書>

 

<楷書>

 

もうすっかり今の漢字ですね。

桃舟さん、『和』さんは平仮名にも片仮名にもなってるんですよ!
何だと思います?

「わ」ですか?

正解です!
ぜひご覧ください。

 

<草仮名>

 

<平仮名>

 

<片仮名>

 

ところで、、、『和』さんて、男性ですか? 女性ですか?

どちらだと思います?

お話をしていると、最初は女性かなって思ったのですが、ところどころで男性かな?って思うこともあり、思いきってお聞きしました。

わたくしたち漢字には特に性別はないのですのよ。
確かに『女』さんだったり、『男』さんだったり、性別を表す漢字はありますが、漢字自体に性別はありませんの。

へぇ、そうなんですね。
二元性の世界で生きているとどうしても分類したくなっちゃうんですよね。

確かにそうですよね。
でも分類するということから、すでに固定観念や既成概念に取りつかれている証拠ですのよ!
ところで桃舟さん、「和」を使った言葉といえば何を思い浮かべます?

「平和」、「調和」、聖徳太子の「和を以て貴しと為す」、とか...

みんないい言葉ばかりでしょ?

確かにそうですね。
「和を以て貴しと為す」とかは、まさに「和」を重んじる日本人の心を表しているように思います。
日本風のことを「和風」とも言いますしね。

いいことをおっしゃいますわねぇ。
とても嬉しくなってしまいますわ。

それから私、これからは「調和」という言葉がとても重要になってくると思うんです。
これからますます多様化していく世の中において、いろんな人や物との「調和」を保って生きていく必要がありますよね?
そうするためには、まず自分と自分の心が調和していないと、物事を他人軸で考えてしまい、自分軸で考えられないと思うんですよ。

わたくしも桃舟さんのおっしゃる通りだと思います。
物事を他人軸で考えると、他人と調和するために、自分が自分の心と調和できていないという、とてもアンバランスな状態になってしまいますよね。
これからはまさに「調和」の時代が来るのではないでしょうか?

私もそう思います。
そういう時代だからこそ、「和」さんが新元号に選ばれたのですね!

{すまなさそうに}桃舟先生、白熱中に失礼します。
お時間が来てしまっただワン!!

もうそんな時間?早いですね。
続きは次回にしましょうか。

あの~、今日は写真を持って来たのですが・・・??

ごめんなさい。
私達、戻れなくなってしまうので次回またお越し頂けますか?

また来ていいのですか?
三度出演できるなんて、今年も良い年になりそうです!

良い年になりますよ。 (*^^)v

令和2年が素敵な年になりますように。☆彡

あっ、『和』さんのプロフィールは、こちらにまとめてあるので、見てほしいだワン!
桃舟先生、急いでください。

はーい。
桃舟の漢字ハウスをご覧の皆様、いよいよ令和2年が始まりました。
皆様にとって素晴らしい年でありますよう、こころからお祈り申し上げます。
そして、今年の私の目標は自分と少しでも調和がとれる一年に出来ればと思っています。
本年も引き続き、よろしくお願い申し上げます。

 

桃舟の漢字ハウス第19回は こちら になります。