桃舟の漢字ハウス第11回

お待たせしました。
本日のゲストは、『男【おとこ】』さんと『父【ちち】』さんです。
そして、スペシャルゲストの『子【こ】』ちゃんです。

初めまして、『男【おとこ】』と申します。

『父【ちち】』と申します。

僕は『子【こ】』ちゃんです(*^^)v

3人合わせて約1万歳になります~(^^♪

確かに!!

{子供の声で}驚かないの?

だって、『女』さんと『母』さんの時に驚いたのよ (^^♪
慣れって怖いよね~。
ところで、みんなさんは 甲骨文字 ですよね?

{一緒に、少しずれながら} 生まれは中国殷時代の甲骨文字になります。

一緒に話してるんですね~。
少し時間差がありましたが...

合理的に進めた方が良いのではと思いまして、3人で言えるところは一緒に話していきますね。

お気遣いありがとうございます(^_-)-☆
それぞれの自己紹介をお願いします。

では、僕からお話をさせてください!!
僕のこの甲骨文字と金文を見て何かわかりますか?
実は2つのある漢字が合体してるんですよ。

 

甲骨文字

 

金文

 

田んぼと・・・
もう一文字がわからないですね。

では、続いて篆書はどうでしょうか?

 

篆書

 

現代の文字は「男」なので、もう一つの漢字は「力(ちから)」ですよね?

では、「力」は何を表していると思います?
ヒントは田んぼで使う道具です。


スコップ?

鍬(くわ)?

トラクター?

まぁ、ほとんど正解ですね!!
さすがにトラクターはなかったですが、「力」の形は農具の耒(すき)を表しているんです。
いろんな道具があったと思いますが、こんな感じのものですかね。

なるほど。
今風ですとこんなイメージですね。

そうですね。農地を表す「田」と田んぼを耕す「耒」を組み合わせているんですが、古くは農地を管理する人のことを「男」と言っておりました。
やがて、「男女(だんじょ)」の「男」の意味として使われるようになったんです。

最初は今の「男」を意味している漢字ではなかったのですね。
疑問に思ったことがあるのですが、昔から男の人と女の人がいたじゃないですか、「男」は何か違う漢字があったのですか?

いい質問ですね。
主に「人」という漢字で「男」を表していました。

へぇ~、そうだったんですね。

では、続いて私『父』についてお話させていただきます。

どうぞ~。

さて、「父」という漢字はどのように見えますか?

 

甲骨文字

 

金文

 

篆書

 

さっぱりわかりません(*_*;

ですよね...

赤で囲んだ縦棒の部分は斧(おの)の頭部の形なんです。

そして文字の右側は又(ゆう)といって、手の形を表しており、斧を持っている様子を表しています。

この形は斧を持って木を伐(き)りに行く人を表しているのでしょうか?

ブブー、違います。
実は昔の私は儀礼用(儀式などで使うもの)の斧を表しており、指揮権(しきけん)の象徴だったんです。

指揮権の象徴?
軍隊とかの指揮官とかですかね?

ちょっと難しいですね~。

先ほど説明した通り「父」という漢字は、斧の頭部を手で持っている形なのですが、最初は指揮権を持つ人、つまり指揮する人を表していましたが、のちに子供を指揮するということから「父」の意味に使われるようになりました。
昔は戦いが多かったため、地位や身分を表す時に武器である斧や鉞(まさかり)を使っていたんです。

なんだか、ちょっと怖いですが、そういう時代だったんですね!!
鉞といえば、金太郎さんが思い浮かびます~。

斧や鉞を使った漢字には他にどんなものがあるのですか?

例えば、代表的なものに王様の『王』があります。
鉞の頭部の刃の部分を下に向けて置いた形が「王」を表しています。

あと、王に仕える戦士を表す「士」という漢字は、小さな鉞の頭部の刃を下に向けて置いた形なんです。

力で支配する時代だったのですね。
ちょっと思いだしたのですが昔、身分を表すものとして、男爵(だんしゃく)という言葉がありましたよね?

そこは僕がお話しましょう。
男爵の「爵(しゃく)」は、酒器の形なんですよ。

↑のような「杯(さかずき)」のことを言います。
昔は恩賞(おんしょう:褒美)を賜(たまわ)うときにこの爵を用いることが多く、「公」、「侯」などの身分を賜うときに爵で酒を賜っていたんです。
それで、「公爵」、「侯爵」、「伯爵」、「子爵」、「男爵」を五等の爵と呼び、その身分を爵位といいます。爵の第一位を公爵といいます。

私、フランスなどのヨーロッパの貴族を表す言葉だと思ってました。
とても勉強になります。
では次に『子』ちゃん、お願いします(^_-)-☆

スヤスヤ~、スヤスヤ~。。。

{小声で} あれ? 『子』ちゃん、寝てしまったみたいですね。

僕たちがちょっと長く話しすぎましたね!
起こしますんで、ちょっとお待ちください。

あっ、このまま、寝かせてあげてください。
『子』ちゃん、微笑んでますよ。
きっと何か楽しい夢を見てるんですね!

お気遣い感謝します!
では、僕がおんぶして帰ります。

次回、また三人でお越しくださいね。

はい、そうさせていただきます。

おやすみなさ~い!!

『男』さん『父』さんのプロフィールはこちら(『男』さん/『父』さん)にそれぞれまとめてあるから見て欲しいだワン!
ちなみに先ほど写真で紹介した「爵」は桃舟先生が持ってるものなんだワン。
ルシェルもいつかこの爵でお酒を賜りたいだワン!
では、また次回にあいましょうだワン!!

桃舟の漢字ハウス第12回は こちら になります。